2016年10月1日土曜日

防災における地形用語の重要性

日本地理学会災害対応委員会

 わが国では毎年のように各地で自然災害が発生しています。2011年の東日本大震災は私たちの記憶に強く残る大災害でした。その後も、御嶽山の噴火、伊豆大島や広島での土砂災害、口之永良部島の噴火、茨城県常総市を中心とする鬼怒川の水害、そして熊本地震といった、わたしたちの生命や生活に大きくかかわる自然災害が次々と発生しています。
 土砂災害、水害、火山災害、地震や津波災害など、多くの自然災害は災害が発生した場所の地形条件と密接な関係を持っており、また同時に、被害を受ける人々の生活の場所における地形とも密接に関係しています。身を守り、被害を軽減し、さらには未然に防ぐために、自然災害が発生する場所や生活の場における土地条件としての地形について日頃から理解を深めておくことこそが大切と考えます。
 ここでは最近発生した自然災害を例に、災害が発生した場所の地形とその特徴について説明します。

「防災における地形用語の重要性」統合版(PDF, 6MB)