2024年3月8日金曜日

2024年日本地理学会春季学術大会【緊急公開シンポジウム】令和6年能登半島地震

日時:2024年3月19日(火) 9:00-12:00
会場:日本地理学会2024年春季学術大会第1会場(青山学院大学青山キャンパス17号館3階17309室)
主催:日本地理学会能登半島地震災害対応本部
オーガナイザー:鈴木康弘(名古屋大)・青木賢人(金沢大)・田中耕市(青山学院大)・佐藤 浩(日本大)

令和6年能登半島地震は海底活断層の活動により引き起こされ、激しい海岸隆起や斜面崩壊、津波、液状化等を伴い、のどかな能登地域を一変させた。活断層は知られていたが地震予測や災害対策は遅れた。そして地域・社会構造を揺るがしかねない深刻な震災を招いた。いまだ全貌がつかめない中で、本シンポジウムは地震直後の地理学研究の成果から、地震に伴う地変や被害の状況を把握し、地域社会への中長期的影響を議論し、復興に向けて地理学に何ができるか考えることを目指したい。 

[前半司会:佐藤 浩(日本大)](*は招待講演)
9:00-9:05 開会の挨拶(災害対応本部長 箸本健二(早稲田大))
9:05-9:15 青木賢人・林 紀代美(金沢大):能登半島の地域的特徴およびその震災への影響
9:15-9:30 *杉盛啓明(珠洲市役所):珠洲市の被災状況と復旧・復興に向けた課題
9:30-9:45 *菅野 拓(大阪公立大):石川県庁を中心とした能登半島地震対応へのアクション・リサーチ―広域避難に焦点をあてて―
9:45-10:00 *松原 宏(福井県立大):能登半島地震による地域経済への影響と復興に向けた課題
10:00-10:10 鈴木康弘(名古屋大):能登半島地震直後の地理学的調査の社会的意義
(10:10-10:20 質疑・応答)
10:20-10:30 後藤秀昭(広島大)ほか:令和6年能登半島地震に伴う海岸の隆起と海底活断層
10:30-10:40 中埜貴元(国土地理院)ほか:令和6年能登半島地震に伴う斜面崩壊・堆積分布図及び津波浸水域推定図の作成と提供
10:40-10:50 小岩直人(弘前大)ほか:令和6年能登半島地震による石川県内灘町における液状化の被害
10:50-11:00 小倉拓郎(兵庫教育大)ほか:令和6年能登半島地震で隆起した海岸地形を対象とした高精細地形データの取得と活用
11:00-11:10 荒木一視(立命館大):能登半島における救援活動の困難性と集落の孤立は予測できたのではないのか ―南海トラフ地震を見据えて地理学にできること―
11:10-11:20 原 裕太(東北大)ほか:大規模災害の復旧復興期における人文社会系・計画系諸科学の連携と地理学の貢献可能性

[後半司会:鈴木康弘(名古屋大)]
11:20-11:35:ポスター発表12件の紹介
11:35-12:00 質疑・討論(ポスター発表者や会場から)
ポスター:4階ラウンジ1(3月19日 9:00-17:00)
〇鈴木比奈子(栗駒山麓ジオパーク推進協議会):文化遺産防災マップを用いた能登半島地震への対応事例
〇青木賢人(金沢大)ほか:令和6年能登半島地震の震災遺構と震災復興ツーリズムの提案
〇石村大輔(東京都立大)ほか:2024年能登半島地震に伴う能登半島北東部の地震時変位
〇楮原京子(山口大)・桐村 喬(京都産業大):令和6年能登半島地震による七尾市中心市街地の建物被害
〇永田彰平(東北大):令和6年能登半島地震発生後の人流変化
〇安江健一(富山大)ほか:令和6年能登半島地震に伴う海岸変化
〇吉田一希(国土地理院):令和6年能登半島地震に伴う七尾市以北の地表の亀裂分布と珠洲市若山川沿いの地表変状
〇山縣耕太郎(上越教育大)ほか:新潟県西部におけるR6能登半島地震津波の遡上高分布
〇山中 蛍(広島大・院)ほか:2024年能登半島地震に伴う離水海岸のLiDAR SLAMを用いた3次元計測と点群データの活用
〇岩佐佳哉(大分大)ほか:令和6年能登半島地震に伴う津波浸水分布図の作成とその地理的特徴
〇宇根 寛(お茶の水女子大)ほか:SAR干渉画像の位相不連続の分布と現地の地表変状の関わり(速報)
〇佐藤 浩(日本大)ほか:能登半島地震による地すべりインベントリマップ作成の試みとその地形的特徴

公開シンポジウムのみ参加される非会員は無料です。参加登録:会員・非会員を問わず全ての学会参加者は,原則として事前参加登録をお願いします。



YouTube (2024年7月公開)

2024年日本地理学会春季学術大会【公開シンポジウム】災害地理学の発展をめざして―日本地理学会の災害対応開始から四半世紀の歩みと今後の展望―

日時:2024年3月19日(火) 13:00-16:00

会場:日本地理学会2024年春季学術大会第1会場(青山学院大学青山キャンパス17号館3階17309室)

主催:日本地理学会災害対応委員会

オーガナイザー:田中 靖・八反地 剛・石黒聡士・鈴木康弘

日本地理学会は2001年に災害対応委員会を立ち上げ,まもなく四半世紀が経過する。この間,東日本大震災等の多くの災害に学会として対応し,ハザードマップや地形分類図の普及,地理教育における防災教育についても地理学的視点から検討してきた。日本社会の持続可能性が改めて問われ,地理学にも貢献が求められている今日,これまでの取り組みを振り返ると共に災害地理学の発展をめざした今後の展望について議論したい。

開始時刻 13:00

S301 13:00-13:20 鈴木康弘(名古屋大)ほか:災害地理学の発展をめざして-日本地理学会の災害対応開始から四半世紀の歩みと今後の展望-(シンポジウムの趣旨)

S302 13:20-13:40 戸所 隆 (高崎経済大・名誉):災害対応委員会創設と防災地理教育推進への想い

S303 13:40-14:00 平井幸弘(駒澤大):学会としての災害対応を通じた社会との連携と情報発信

〔休憩〕14:00-14:10

S304 14:10-14:30 矢ケ﨑太洋(兵庫県立大):災害地理学の体系化に向けた諸概念の再検討

S305 14:30-14:50 小田隆史(東京大):「地域特性」を踏まえた学校防災の推進に災害地理学が果たす役割

S306 14:50-15:10 石黒聡士(愛媛大)・熊原康博(広島大):国立大学の災害対応組織における地理学研究者の取り組み

S307 15:10-15:30 田中 靖(駒澤大)・八反地 剛(筑波大):地理学会における組織的な災害対応と情報共有の重要性

〔総合討論〕15:30-16:00

終了時刻 16:00

公開シンポジウムのみ参加される非会員は無料です。参加登録:会員・非会員を問わず全ての学会参加者は、原則として事前参加登録をお願いします。